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Putty+Xming

 Windows用 PC-Xサーバ環境を設定する。
 使用するプログラムは Putty(SSH対応ターミナル)とXming(PC-Xサーバ)。Solaris OpenSSH経由で接続する。

 WindowsのLinuxエミュレータ/Cygwin等でも同様なことができるが、Windows PC-Xサーバのみ必要な場合はこの組み合わせが最小で実現することが出来る。
 
【注意】
  Windows Xmingで Solaris側 OpenSSHを使用する場合、Solaris OpenSSH側の sshd_configファイルの設定が
    X11Forwarding yes
    X11DisplayOffset 10
    X11UseLocalhost yes
となっている必要がある。(参照:
OpenSSH)

 


PuttyとXmingの入手とインストール

 Putty(SSH対応ターミナル)とXming(PC-Xサーバ)の入手とインストール。
 
(1) Xming / PC Xサーバ

 Xming本体と追加フォントおよびMesaを入手してインストール。下記よりサイト入手でき、専用インストーラによるインストールなので簡単にインストールできる。追加フォントおよびMesaは無くても問題ないが一応インストールしておく。

ダ ウンロート
http://sourceforge.net/project/showfiles.php?group_id=156984
パッケージ Xming-6-9-0-31-setup.exe 
Xming-fonts-7-3-0-22-setup.exe
Xming-mesa-6-9-0-31-setup.exe (OpenGLを使用する場合)

(2) Putty / SSH対応ターミナル

 SSH2に対応したWindowsターミナル。Windowsで良く使われるTeraTermはSSHで使用する際は追加モジュールが必要で使い勝手はイマイチ。PuttyはデフォルトでSSH2に対応している。
 但しオリジナルは英語のみなので日本語パッチ版を入手する方がよい。

 配布パッケージは zip形式で任意のフォルダに展開すれば良い。ここでは C:\Program Files\Putty に置くことを前提にしている。

ダ ウンロート
元サイト
  http://www.chiark.greenend.org.uk/~sgtatham/putty/download.html
  http://www.chiark.greenend.org.uk/%7Esgtatham/putty/
日本語版パッケージ
  http://www.chiark.greenend.org.uk/%7Esgtatham/putty/
パッケージ
日本語版パッケージ
putty-0.60-jp20070603.zip




Xmingフォント追加設定

 Xmingには追加Fontsパッケージ(Xming-fonts-7-3-0-22-setup.exe)があるがそれでもフォントが少ない。
 また、私個人では KTermでの使用が主になるのでフォントを合わせる必要がある(参照:Solaris10/KTerm)。

 フォントサーバを使用するという選択子もあるがここではフォントを追加することで対応することにする。

【pcfフォントファイルの作成】

  Xmingでは pcf.gz 形式が一般的の様だ。
  Solarisにはbdftopcfコマンドというpcfフォントに変換するコマンドがある。これを利用してpcf.gz 形式のフォントファイルを作成する。これを Windows側に持って行き、Xmingの追加フォントとしてインストールする。

 下記の例は k6x10/k12x10のフォントをインストールする例

追加フォント
k6x10" 及び 全角 "k12x10"

http://www.softclub.co.jp/zoro/k12x10/
http://www.softclub.co.jp/zoro/k12x10/k12x10bdf.tar.gz

(1)フォントファイルを展開
適当なディレクトリで展開する。
$ gtar xvzf k12x10bdf.tar.gz 
$ cd k12x10bdf  


(2) pcfへ変換
bdftopcfコマンドでpcfフォーマットに変換する。
$ bdftopcf k6x10.bdf > k6x10.pcf
$ bdftopcf k12x10.bdf > k12x10.pcf

(3) 圧縮
gzipコマンドでファイルを圧縮する。
$ gzip k6x10.pcf
$ gzip k12x10.pcf 
k12x10.pcf.gz, k6x10.pcf.gz が作成される。


【フォントファイルの追加】

 作成した k12x10.pcf.gz, k6x10.pcf.gz ファイルをWindowsマシンに持って行き、C:\Program Files\Xming\fonts\misc にコピーして登録する。Xmingでは mkfontdirコマンドはないが代わりに mkfontscale.exe を使用できる。

DOS窓にて操作。
フォントファイルをコピーする。
> copy k12x10.pcf.gz "C:\Program Files\Xming\fonts\misc"
> copy
k6x10.pcf.gz "C:\Program Files\Xming\fonts\misc
Xmingにフォントを登録する。
> cd "C:\Program Files\Xming"
> mkfontscale.exe -b -s -l "C:\Program Files\Xming\fonts\misc"







Putty キー作成

 Puttyを使用してOpenSSHに接続するキーファイルを作成する。

 OpenSSHでは公開キーと秘密キーの2つのキーファイルが必要になる。公開キーの方はOpenSSHサーバが稼働するSolaris側に登録し、秘密キーはPuttyを使用するWindowsマシンの安全なディレクトリに保管する。

 キーの作成は Putty付属のputtygen.exeというプログラムで作成する。

 Puttyが扱うキーファイルは商用SSH形式となっていて、OpenSSH形式とはフォーマットが異なる為、Puttyからの接続するキーファイルはputtygen.exeで作成す る必要がある。作成したキーファイルのうち、公開キーのみをOpenSSH形式に変換してSolaris側に登録する作業が必要になる。


【キー作成】

 Puttyでは puttygen.exe というキー作成プログラムが付属する。これを利用して以下の手順で公開キー・秘密キーを作成する。


[Generate]ボタンを押す。

プログレスバーがあるKeyエリア内でマウスカーソルを左右上下に動かし、
プログレスバーを進める
(セキュリティの為マウスカーソルと連動になっている)。

プログレスバーが一杯になると下記画面に切り替わる。

[Key passphrase(パスワード)]と[Confirm passphrase(確認)]
のエディットBoxにSSHのパスワードを入力する。

その後
[Save public key]ボタンを押して、公開キーファイルを保存。
[Save private key]ボタンを押して、秘密キーファイルを保存。


【SSHキー→OpenSSHキー変換】

 Solaris OpenSSHと接続させるには上記で作成した公開キーファイルをSolaris側に登録する必要がある。
 しかし puttygen.exeで作成したキーファイルはSSH形式なのでそのままでは使用できない。
 SolarisのOpenSSH形式に変換が必要。

 以下の様に SolarisのSSHツールssh-keygenコマンドでOpenSSHキー形式に変換して登録する。

OpenSSHキー形式に変換
$ ssh-keygen -i -f putty_key.pub > id_rsa.putty.pub

公開キーファイルを登録
$ cd $HOME/.ssh
$ cat id_rsa.putty.pub >> $HOME/.ssh/authorized_keys





Putty 設定

 Windows PuttyからSolarisへの接続設定。

 Puttyでは接続設定は"セッション"という形で設定を保存と読み込みが可能。
 複数のSSHサーバとの接続を定義する場合は、そのSSHサーバ毎にセッションを作成する必要がある。

 Putty.exe(日本語版 puttyjp.exe) を起動すると、下記画面が現れる。
 画面左側のツリービューが接続設定のカテゴリで、カテゴリの設定要素をマウスで選択して設定を行う。
 設定後は、必ずその接続設定(セッション)に名前を付けて保存しておく。
 

カテゴリ: 接続/SSH

SSHの接続方法を設定

>> リモートコマンド: bash
ログイン時に bashシェル を起動する。

>> 優先するSSHプロとコールバージョン: 2
カテゴリ: 接続/SSH/認証

>> プライベートキー(秘密キー)ファイルの指定
上記で作成した秘密キーファイルを指定する。
カテゴリ: 接続/SSH/X11

>> X11フォワーディングを有効にチェックを入れる
Xmingを使用する為
カテゴリ: セッション(設定を保存)

>> ホスト名を入力(IPアドレスまたはドメイン名)
OpenSSHで接続するSolarisマシン名かIPアドレスを指定

>> 設定を保存する為、セッション一覧の項に適当なセッション名を入力して保存ボタンを押す。

[注意]
開くボタンを押す前に必ずセッションを保存する。



【接続】
 Puttyの設定(セッション)を保存したら、再度Puttyを起動する。

 [セッション一覧] から保存したセッション名をマウスで選択、読み込みボタンを押す。
 その後、[開く]ボタンを押すと、ターミナルが開き接続が開始される。



【注意】
SSHサーバとの初回接続の場合は "Putty Security Alert" ダイアログが表示される。

これは接続先情報を保存するかを問い合わせるダイアログ。
[はい(Yes)]ボタンを押して保存する。

次回接続からはこのダイアログは表示されない。


【アイコン化】
 毎回、セッションの読み込みで開くを押すのは面倒なので、アイコンより一発で接続する様にする。
 以下は DOS窓から起動する場合の例。

下記の例では DOS窓から Puttyを起動する際、セッション名 SunWorkstation 指定して起動する。
> {インストールしたパス}\puttyjp.exe -load SunWorkstation

 以下はアイコンを作成する例。

 Puttyのアイコンをコピー、もしくはショ−トカット作成でアイコンを作成して、アイコン右クリックより[プロパティ]を指定してプロパティ開く。
 その後、リンク先 の項の putty.exe(日本語版 puttyjp.exe) の引数に  "-load {保存したセッション名}"を指定する。

ショートカットアイコン プロパティ









使い方

 Xming+Puttyの環境では、Puttyターミナルをコンソールとして利用する。

 Puttyをコンソールとして、Solaris側の X Windowアプリケーションを起動することが出来る。たとえば KTerm/XTerm および dttermなどのX端末エミュレータや、Firefox、GNOME Nautilus、XEmacs なども起動可能。

[起動順序] 
(1) Xmingを起動する。
メニューまたはアイコンよりXmingを起動

Xmingの -multiwindow オプションでWindowsデスクトップ上にXアプリケーションウインドウを直接表示できる様なる。

以下はDOS窓で起動する例。
通常はアイコンを使用する。
> "C:\Program Files\Xming\Xming.exe" :0 -clipboard -multiwindow

(2) Puttyを起動、Solaris OpenSSHに接続する。
アイコンよりPuttyを起動

以下はDOS窓で起動する例(セッション名 SunWorkstation)
> "C:\Program Files\Putty\puttyjp.exe" -load SunWorkstation

(3) Puttyターミナル(コンソール)よりSolarisのコマンドを実行。
  Puttyのターミナルより SolarisのXアプリケーションを実行。

 下図は SolarisのXアプリケーションを実行した画面。




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